今回の都市編成研究会(中川理京都工芸繊維大名誉教授・神戸女子大客員教授主宰)は公開研究会とし、神戸女子大学に来られている金珠也先生にお話をして頂く研究講演会を企画いたしました。植民地都市計画をめぐるたいへん貴重で有意義な会となると思います。希望される方は下記連絡先までご連絡ください。
■発表要旨
1933年12月創立の延喜荘土地株式会社(ソウル、社長:飛島文吉)によって1934年から開発が始まった延喜荘住宅地21万坪は1937年から分譲を始めたが、戦地中の資金統制、資材不足などの事情により、3期にわたる分譲事業は計画通りに至らず戦争がおわる。その後、敵産財産となった延喜荘住宅地の一部土地や住宅は(米)軍政庁敵産管財庁、大韓民国中央管財庁の管理下になる。1949年12月19日帰属財産処理法が制定されてからは帰属財産と処理されるなか土地は、区画整理地区へ編入され営団住宅や社宅が建設されるなど様々な方法で払い下げられる。1933年会社創立から開発分譲、敵産家屋処理、帰属財産処理までおよそ50年にわたった延喜荘住宅地の行方をおってみたい。
■題目
戦後韓国における敵産家屋の処分 ~ソウル延喜荘住宅地の行方~
■講演者
金珠也氏(時間空間研究所所長・神戸女子大学兵庫海外研究ネットワーク(HORN)研究者)
■日時
2024年10月28日(月) 15:00~17:30
■場所
神戸女子大学三宮キャンパス教育センター
(会場教室は、当日にエントランスに掲示を致します)
(神戸市中央区中山手通2-23-1)
https://www.yg.kobe-wu.ac.jp/wu/access/index.html■参考文献
1.1930년대 경성부 연희장주택지(延喜荘住宅地)에 관한 연구/1930年代京城府延喜荘住宅地に関する研究、韓国建築歴史学会2019年度秋季学術発表大会論文集、p.259~260
2.경성의 주택지/京城の住宅地、Lee GyeongA、2019、zip(ソウル)
3.占領下日本の地方都市-接収された住宅・建築と都市空間、大場修編集、2021、思文閣出版
■連絡先
神戸女子大学 砂本文彦
f-sunamoto@yg.kobe-wu.ac.jp